


おそらく突然の死だったのでしょう。四十九日が過ぎ、洗面所の汚れが目立ってきて初めて亡くなった方のしていた「家事」に気づく。その時間経過の重さを感じられる一首でした。 上句の「四十九日終わった頃に洗面所を」は、音数でいうと6・7・6と短歌の定型(5・7・5・7・7)から外れているのに対し、下句の「掃除していた人がわかった」はきっちり7・7の音数になっています。定型から外れた上句は、どことなく死後の心の乱れを感じさせます。また、下句のしっかりした定型は、ある意味で死をすとんと実感できたような印象を与えています。
